学校に行かないだけなのに手帳を取得するの? 意味はあるの?
「学校に行かないだけなのに手帳をもらうのって抵抗があるな…」「手帳は障害があるひとがもらうものだから自分には(この子には)関係ない」と感じるかもしれません。
手帳には『療育手帳』や『精神障害者保健福祉手帳』など様々な種類があり、主に知的障害や精神障害のある人が適切な支援やサービスを受けるため取得するものです。
主に『療育手帳』は知的障害を伴う発達障害(ADHD や自閉症スペクトラムなど)がある場合に交付され、知的障害を伴わない発達障害、うつ病などの心の病がある場合は『精神障害者保健福祉手帳』が交付されます。そうです、心が「しんどい!たえられない!」と SOS を出し続けてうつ病になった場合も交付されるのです。
また、手帳の対象にならなくても、多くの困りごとや生きづらさがあって療育が必要と判断された場合は、『受給者証』という手帳のように様々なサービスを受けられる許可証をもらえる場合もあります。

手帳を取得するメリットとは?
手帳を取得すると、放課後デイサービスや就労移行支援など、様々な福祉サービスを受けることができるようになります。
放課後デイサービスとは、発達に凸凹がある子どもを対象とした福祉サービスの一つで、勉強や英会話の他、楽しい体験できるプログラムを用意しているところもあります。
働きたい人は、お仕事に必要なパソコンなど色々な技術を教えてもらえたり、仕事を紹介してもらうという就労移行支援を受けることもできます。
そして、障害のていどによっては、電話料金や電車料金などの色々な割引を受けたり、手当をもらえる場合もあるのです。
さらに、小学校などで加配の先生(補助してくれる先生)をつけてもらうと言った申請もスムーズになります。

手帳の種類3つ+受給者証について
障害がある人が取得できる手帳は3つ、手帳の他に受給者証という証明書もあります。
身体障害者 手帳 | 対象:身体に障害がある(肢体・目・耳など)方。 交付目的:福祉サービスを受けること。 |
精神障害者 保健福祉手帳 | 対象:精神障害(うつなど)、精神障害+発達障害、発達障害がある方。 交付目的:社会復帰や社会参加の促進を図ること。 ※ 身体障害者手帳と療育手帳に比べて、使える福祉サービスが少ない |
療育手帳 | 対象:知的障害、知的+発達障害のある方。 交付目的:特性にあった指導・相談や各種の援護サービスを受けやすくするため。 ※ 3歳から取得できる。 |
受給者証 (通所受給者証) | 対象:専門家や医師などから療育の必要性を認められば申請できる。 交付目的:療育施設や放課後デイサービスに通うための許可証。 ※ 「障害児入所支援受給者証」や「自立支援医療受給者証」がある。 |
